PDF の基礎完全版ガイド

PDFとPDF/Aの違いとは?

長期保存用PDFの要件が、通常のPDFと異なる理由を理解します。

はじめに

通常のPDFではなくPDF/A形式で文書を提出するよう求められることがあります。両者は同じように見えても、目的が異なります。通常のPDFは柔軟な文書交換を目的とし、PDF/Aは長期保存を支援するために定められた規格群です。

法的な記録、組織のアーカイブ、何年も読める状態を保つ必要がある文書では、この違いを理解することが重要です。

PDFとは何ですか?

Portable Document Format、つまりPDFは、文字、画像、フォント、図などを含む固定レイアウトのページを表します。フォーム、注釈、暗号化、添付ファイルなど、多くの機能に対応しています。これらは日常的な共有に役立ちますが、将来のソフトウェアで再現できない場合には、保存を難しくする可能性があります。

PDF/Aとは何ですか?

PDF/AはISO 19005規格群によって定義されています。将来の描画の信頼性を高めるために、PDFの機能を制限したり、条件を定めたりします。例えば、必要なフォントは選択したプロファイルに従って埋め込み、暗号化は禁止されます。ファイル名やメタデータに「PDF/A」と書かれているだけでは適合しているとはいえず、適合性の検証が必要です。

PDFとPDF/Aの比較

項目通常のPDFPDF/A
主な目的一般的な共有長期保存
フォントの埋め込みファイルによるプロファイルに応じて必要
暗号化対応禁止
対話的な内容幅広く対応プロファイルによって制限
外部への依存存在する場合がある制限
適合性の確認通常の閲覧プロファイルごとの検証

PDF/Aのバージョン

PDF/A-1はPDF 1.4を基にしており、透明効果などの機能を制限します。PDF/A-2はより新しいPDFの機能を基にし、規則に従った透明効果を許可します。PDF/A-3は任意の形式の添付ファイルを埋め込めますが、添付ファイル自体が長期保存の要件を満たすとは限りません。PDF/A-4はPDF 2.0を基にしており、適合性の仕組みを更新しています。

一部のバージョンでは、文字の対応付けや文書構造に関する適合レベルも定められています。特定のバージョンが常に最適と考えず、提出先の組織が指定するプロファイルに従ってください。

PDF/Aを使うべき場面

記録管理の方針、行政機関、アーカイブ、顧客が長期保存を明確に要求する場合は、PDF/Aを選びます。すぐに共有する請求書、プレゼンテーション、報告書では、通常のPDFで十分なことも多くあります。

PDF/Aは暗号化形式でも、自動OCRツールでもありません。また、文書を変更できないことを保証するものでもありません。

PDF/Aを作成して検証する方法

  1. 必要なプロファイルを確認します。 PDF/A-1、-2、-3、-4のどれが必要か、適合レベルが指定されているかを問い合わせてください。
  2. 対応する書き出し機能を使います。 通常の「PDFとして保存」がPDF/Aを作成するとは限りません。
  3. フォントとリソースを確認します。 フォントを埋め込めることと、必要な内容がファイル内にそろっていることを確認してください。
  4. 別のコピーを書き出します。 将来の修正に備え、編集可能な元ファイルを保存してください。
  5. 出力を検証します。 選択したプロファイルに対応するPDF/A検証ツールを使い、報告された不適合を修正してください。

よくある誤解

開けるPDFが、必ずPDF/Aに適合しているとは限りません。同様に、スキャンしたPDFを規格に適合させても、自動的に文字を検索できるようにはなりません。PDF/A-3の添付ファイルは元の表計算ファイルを残す場合などに役立ちますが、アーカイブ方針に従って管理する必要があります。

よくある質問

通常のPDFリーダーでPDF/Aを開けますか?

通常は開けますが、適合性の検証までは行わない場合があります。

PDF/Aは通常のPDFより小さくなりますか?

必ずしもそうではありません。リソースを埋め込むことで容量が増える場合があります。

PDF/Aにパスワードを付けられますか?

PDF/Aでは暗号化が禁止されています。

PDF/AにはOCRが含まれますか?

いいえ。OCRは別の処理です。

PDF/Aのどのバージョンを選ぶべきですか?

提出先の機関や、組織の保存方針で指定されたプロファイルを使ってください。

まとめ

PDFは柔軟な文書形式であり、PDF/Aは長期保存のための条件を追加したものです。名称だけを信用せず、適切なプロファイルを選んで検証してください。通常のPDF変換や整理にはPDFreevertをご利用ください。